奨学生レポート RMFレポート ミュージックサロン インタビュー

演奏活動による成長(奥井 紫麻さん)

奥井 紫麻さん/Ms. Shio Okui
(専攻楽器ピアノ/piano)

[ 2024.12.13 ]

ジュネーヴ州立高等音楽院

ロームミュージックファンデーション奨学生の奥井紫麻です。
昨年に引き続き、今年度もご支援頂きまして心より感謝申し上げます。

 

ジュネーヴでの生活も2年目となりました。

 

<Cremona Musicaでのリサイタル後にFazioli社長と>

 

 

音楽院では授業の出席日数についての規定が厳しく、その点をクリアしながら演奏活動を行う事は簡単ではありませんが、9月からの約2ヶ月の間には日本、イタリア、ロシアでコンサートがありました。

 

 

10月に行われたBunkamuraの若手支援プロジェクト、「未来の巨匠コンサート」では大友直人先生と東京フィルハーモニー交響楽団の皆様とオーチャードホールでチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番を演奏する機会を頂きました。

オーチャードホールは私が13歳の時に日本デビューをした思い出の場所であり、7年ぶりに同じ舞台で演奏し、確かな成長を感じる事が出来ました。

 

また、ネルソン・ゲルナー教授の下で取り組んでいる「力み無く大ホールに豊かな音を響かせる」事についても、以前より改善されてきている事を実感しました。

 

<Bunkamura「未来の巨匠コンサート」©K.Miura>

 

 

その2週間後にはモスクワのチャイコフスキー・コンサートホールでサン=サーンスのピアノ協奏曲第2番を初めて演奏しました。

 

指揮は10歳の頃からずっとお世話になっているウラディーミル・スピヴァコフ氏で、オーケストラの方々も小さな頃から知っており、皆さんとても人間味があって温かく、戻って来ると何とも言えない安心感があります。

会場のお客様の反応もとても良く、気に入って頂けて嬉しく思います。

 

<チャイコフスキー・コンサートホールでのリハーサル>

 

 

また、11月には私がモスクワ等で師事しているタチアナ・ゼリクマン教授とご主人のウラディーミル・トロップ教授の85歳記念ガラコンサートがベルリンであり、世界中から門下生がお祝いに駆けつけました。

どのコンサートにも沢山の方々の支えがあり、本当に有り難く思います。

 

<ベルリンでゼリクマン先生と門下の仲間と>

 

 

引き続き、楽曲の素晴らしさを皆様にお伝え出来る様に精進してまいります。