新しい出会い、新たな生活(戸澤 采紀さん)
戸澤 采紀さん/Ms. Saki Tozawa
(専攻楽器ヴァイオリン/violin)
[ 2024.12.20 ]
ベルリン芸術大学
ローム ミュージック ファンデーション奨学生の戸澤 采紀です。
2024年の夏から秋にかけて、私のテーマは新しい人との出会い、新しい生活の始まりであると言えます。
<Swiss International Music Academy の様子>
どんな時でも、私にとって自分の知っている土地、自分のいたソーシャルを離れて新しい土地、人に出会いにゆくのは勇気のいることで、常に簡単なことではありません。
そういった意味で、その一歩を踏み出せたこと自体もまた、自分の人間的成長の現れなのかなとも思います。
夏のハイライトとしては、Swiss International Music Academyが挙げられます。
そもそもこのマスタークラスの雰囲気というのがまた稀に見るほどにポジティブで、みんながお互いを称え合い尊敬を持って接し、衣食住を共にしながらコミュニケーションを図っていく過程が非常に居心地が良く、心から楽しみました。
私が参加した目的であったChristian Tetzlaff氏のレッスンもまた特筆すべきほど印象的で、気を取られがちな小手先のあれこれを超えて、音楽と心と体が繋がっているかのような感覚を得ることができました。
先日ベルリンでチラとお会いした時もまた聴きたいとおっしゃって下さったので、このご縁を大事にしたいです。
<Christian Tetzlaff氏と>
10月からは夢にまでみたベルリンでの生活が始まりました。
様々な側面から楽器を弾くことを楽にしてくださるノラ・チャステイン先生(ベルリン芸術大学)、より細部まで聴く耳を求める伊藤マレーネ先生(カラヤンアカデミー)のもと、沢山インプットする毎日です。
毎日入れ替わり立ち替わり素晴らしいオーケストラが客演しにくるベルリンフィルハーモニーにいつでも入り込めるアカデミー生の立場を存分に使って、色んな音楽に触れています。
<ベルリンフィルハーモニーの舞台から>
自分の演奏が2ヶ月前とガラッと変わったなと感じています。
もちろんまだ途中ではありますが、それが今の自分にとって正しい方向であることを直感的に確信し、今後の成長に自分でも少しばかり期待したいと思います。
<カラヤンアカデミー生たちと、アカデミーコンサート終演後>