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2023年9月から2024年3月までの振り返り(進藤 実優さん)4/15

進藤 実優さん/Ms.Miyu Shindo
(専攻楽器ピアノ/piano)

[ 2024.04.30 ]

ハノーファー音楽演劇メディア大学

ロームミュージックファンデーション奨学生の進藤実優です。

日頃より多大なるご支援を賜り、心より感謝申し上げます。

 

現在はドイツのハノーファー音楽演劇メディア大学に在籍しています。

 

<スペイン(ブルゴス)で行われたリサイタル ©︎Rodrigomenaruiz>

 

 

学校ではピアノのレッスン以外にも沢山の授業があり、ドイツ語でプレゼンテーションやディスカッションに参加します。

今回は、普段のレッスンの様子、そしてこの半年間で特に印象的だった曲目について、ご報告させて頂きます。

 

<ブルゴスの街の様子>

 

 

師事しているアリエ・ヴァルディ先生は、教師・芸術家・ピアニストとしてさまざまなアドバイスをくださいます。

「学生のうちはレパートリーを絞ることなく、幅広いジャンル(作曲家)を勉強するべき」という助言もあり、現在はとてもバランスのとれた幅広いレパートリーに取り組んでおります。

最近では、自分の中で潜在的に弾きにくいと感じていた場所を指摘してくださり、理由を考え(身体の使い方、指番号、ディナーミク等)自分自身で解決する大切さを学びました。

 

 

1・2月には、ヴァイオリニストの竹澤恭子さん、チェリストの佐藤桂菜さんと共に、チャイコフスキー ピアノ三重奏曲 「偉大な芸術家の思い出」を演奏いたしました。

演奏時間45-50分のこの大曲は、慟哭の想いに溢れる第1楽章、それとは対照的な朗らかな歌から始まり、故人の追悼により幕を閉じる2楽章から成っています。

 

ピアノは弦楽器と音質が全く異なるため、弦楽器的アプローチに少しでも近づけるよう、特にフレージングに気を配っていました。

また作品中には、ffが多く使用されているため、弱音からクレッシェンドをしているか、音が硬くなっていないかなど、全体のバランスを常に意識しながら演奏しました。

 

<チャイコフスキー ピアノ三重奏曲のリハーサルにて>

 

 

この半年間、沢山のことを学び、充実した環境に身を置けていたのも、ひとえにロームミュージックファンデーション様のご支援のおかげと強く感じております。心より感謝申し上げます。