上半期を振り返って(千葉遥一郎さん)9/30
千葉 遥一郎さん/Mr.Yoichiro Chiba
(専攻楽器ピアノ/piano)
[ 2019.12.23 ]
学校名:東京藝術大学
ローム ミュージック ファンデーション奨学生の千葉遥一郎です。
現在は東京藝術大学の4年に在学しております。
<韓国総合芸術学校と東京藝術大学の交流演奏会の模様>
2019年度よりローム ミュージック ファンデーション様に奨学生としてお世話になることができてから、上半期は自分の音楽とじっくり向き合い、ゆとりを持って勉強する事が出来ました。
改めて、大変幸せな事と感じております。
私は元々、他の楽器と共演する事によってその方の音楽や知性から刺激を受ける経験が多いため、そういった機会を進んで持つようにしているのですが、7月に行ったヴァイオリンとのデュオ・リサイタルは特に得難い経験となりました。
9月よりパリ国立高等音楽院に留学する東京藝術大学の後輩と、彼がこよなく愛し、またパリへの留学を決意する一因となった19世紀フランスの巨匠の作品を集めたプログラム(ラヴェル、ルクー、フランクのヴァイオリンとピアノのためのソナタとショーソンの小品からなるもの。)を共演し、偉大な作品と、共演者の鋭敏な感性に基づくその解釈から大きな気づきと感動を得ました。
この体験がまた、私の表現の引き出しのひとつとなるでしょう。
<デュオリサイタル台東区ミレニアムホールにて>
異国の風を送り込んでくれたそんな経験に触発されるように、私も偉大な芸術を生み出した土地に憧れを持つようになりました。
気づくとドイツの音楽大学のホームページを見ていました。
憧れが決意になった瞬間です。「いつかは向こうに、、」というこれまでの漠然とした想いが現実として見えてくると行動は早くなり、先生ともコンタクトが取れ、ドイツに行く日程も調整しました。
日本で大学院に行くという選択もあったのですが、留学一本に絞ることを決めました。
こうした決断や行動が取れたのも、ゆとりのある日々や幅広い経験があるからこそで、奨学生として勉強できることに心から感謝しております。
今後も様々な楽器や人、作品から刺激を受けつつドイツに赴く機会も活用し、心置きなく芸術を追求していきたいと思います。