ソリスト・デビュー、博士論文提出(保崎 佑さん)2/2
保崎 佑さん/Mr. Yu Hozaki
(専攻楽器ファゴット/bassoon)
[ 2023.02.14 ]
東京音楽大学大学院音楽研究科博士後期課程
ローム ミュージック ファンデーション奨学生の保崎佑です。
現在は、東京音楽大学大学院博士後期課程に在籍しており、RMFのご支援のおかげで経済的に何不自由なく、学術と実技の両面で学業に勤しむことができております。
また、それと同時にコンクールやオーディションに挑戦しながら演奏活動しています。
<ソリスト・デビューとなった演奏会での記念撮影>
私は、修士課程及び博士後期課程で18世紀ボヘミアのモルツィン伯爵に仕えていた音楽家のファゴット協奏曲をテーマに研究を続けています。
夏の学位審査演奏会(リサイタル試験)に合格し、秋冬は博士論文の仮提出と本提出がありました。
博士論文提出間近の終盤は、参考文献を何度も読み直し、本文も何度も確認するという繰り返しで、学術も「演奏」と全く同じであることがわかりました。
今は、2月の本審査で行うプレゼンの資料や原稿を作っています。
この論文の作業と並行して、演奏活動やオーディションに取り組むのは非常に大変ではありますが、東京音楽コンクールでの受賞をきっかけに地域的なコンサートから大きいコンサートへの出演が増え、有難いことに、12月は東京交響楽団との共演でソリスト・デビューをいたしました。
一流のプロに囲まれた現場での時間は、「今日までプロの音楽家を頑張って目指してきてよかった」と、感謝と嬉しさの気持ちで一杯でした。
演奏の方も自分の全力を出すことができ、たくさんの方達からお褒めの言葉をいただきました。
この本番を通して、さらに上を目指したいと強く決心しました。
ファゴット奏者というのはオーケストラの中で活躍することに限られることが多いのですが、室内楽奏者、ソリストとしても活躍できるように、国内外のコンクールやオーディションにこれからもチャレンジしていきたいです。
研究のできる日本人のファゴット奏者としていずれは海外でも論文を出したいと思います。
日本初のファゴットでの博士号取得も目前です。