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新年度のはじまり(奥田 ななみさん)10/31

奥田 ななみさん/Ms. Nanami Okuda
(専攻楽器ピアノ/piano)

[ 2023.11.3 ]

パリ国立高等音楽院

ローム ミュージック ファンデーション奨学生の奥田 ななみです。

 

私が通っているパリ国立高等音楽院では、最初のバカンスに入ろうとしています。

新年度のはじまりということで、自分の目標に向かうための学びの準備を整えることができました。

 

<エレクトロニクスとトリオのリハーサル風景>

 

 

9月には、前年度の作曲科の卒業試験が行われました。

大規模なオーケストラのような作品からエレクトロニクス付きのピアノトリオまで、構成もテーマも様々な作品を弾くことができました。

卒業生6人それぞれが、5年間の集大成を披露するとともに、新しい可能性を発表することができた素晴らしいコンサートだったと思います。

 

<作曲科卒業試験にて、演奏後、作曲家、出演者、観客の皆様と>

 

また、デュオ・ネムとして室内楽科修士に在学している清川美穂さんと、8月に坂田直樹さん、中橋祐紀さんのおふたりに日本でのリサイタルのために新曲を委嘱させていただいたのですが、タイミングよく録音の機会をいただくことができ、その2曲をフランソワ・ウケルト先生のご指導のもと、すばらしい環境で録音に残すことができました。

 

<たくさんの楽器に囲まれて幸せな録音部屋>

 

 

授業もスタートしました。今年度は、ハエスン・カン先生、ジャン=クリストフ・ベルボワット先生というアンサンブル・アンテルコンタンポランのメンバーである先生方との第3課程現代音楽科、室内楽科に加えて、ジャン=パスカル・シェーニュ先生の20世紀21世紀のエクリチュールの授業をとっています。

 

また10月の入試を終え、アレクサンドロス・マルケアス先生とヴァンソン・レ・クアン先生の同音楽院即興演奏科にもお世話になることになり、学びの幅、音楽表現の方向性が増えたことがとても嬉しいです。

他にも、インド音楽と即興という、インド音楽のリズムや音階を用いた即興を各々の専攻楽器で演奏する授業もとっています。

即興に伝統的な要素や音階・和声的な要素を加えるために、とても役立っています。

 

<とあるリハーサルにて、集中するとともにとても楽しそうな自分>

 

 

このような幸せな環境に身を置けることにとても感謝しています。

コンサート等で恩返しができるよう、日々成長していきたいです。