半年を振り返って(外村理紗さん)7/3
外村 理紗さん/Ms. Risa Hokamura
(専攻楽器ヴァイオリン/violin)
[ 2019.10.15 ]
学校名:東京音楽大学付属高等学校
ロームミュージックファンデーション奨学生の外村理紗です。いつも温かいご支援を頂き心から感謝申し上げます。
前回のレポートを書かせて頂いてから半年が経ちましたが、この半年もたくさんの素晴らしい経験をさせて頂きました。
<インディアナポリスでのコンサートの様子>
まず3月はじめにはNHK-FM「今日は一日“ありがとうFM50”三昧 クラシック編」に出演させて頂き、伊藤恵先生をはじめとした素晴らしいメンバーの方々とシューマンのピアノ四重奏曲を弾かせて頂きました。
この作品の特に第3楽章の美しい旋律が大好きでずっと弾きたいと思っていた作品でしたのでやっと弾くことができ、更には素晴らしい音楽家の方々と共演させて頂くことができ本当に幸せな時間でした。
室内楽の勉強は始めたばかりでまだまだ未熟者ですが、アンサンブルの楽しさや魅力を感じることができてこれからはもっと室内楽の勉強を掘り下げてしていきたいと思いました。
ラジオ収録も生放送も私にとって初めての経験で本番は独特な緊張感がありましたが、司会の方やスタッフの方々、そしてメンバーの皆さまが温かい雰囲気を作ってくださったおかげで心から楽しんで弾くことができました。
<ニューヨークの街の様子>
その直後には私が所属させて頂いているYoung Concert Artistsのワークショップとインディアナポリス国際ヴァイオリンコンクールの受賞者演奏会で2週間ほどアメリカへ演奏旅行に行かせて頂きました。
まず最初の1週間はニューヨークに滞在し、YCAが企画してくださった様々なディスカッションに参加しました。
主にSNSの効果的な使い方やアメリカでの税金のことについて、音楽家としての自分の売り出し方についてなどのレクチャーがありました。
レクチャーでは毎回ディスカッションがあったりプレゼンテーションをしなくてはならなかったりと英語勉強中の自分にとっては少しハードでしたが、自分の音楽家としてのあり方について今一度深く考えるきっかけになり大変勉強になりました。
また皆がそれぞれしっかり自分の意見を持っていてそれを堂々と伝えられる姿勢に感銘を受けました。
他にはYCAのボスであるスーザンさんとスーザンさんの旦那様であるチャールズさんとお食事をさせて頂いたり、マネージャーさんと今後の方針について深くお話することができ大変有意義な時間を過ごすことができました。
<マンシーでのコンサートのあとに入賞者のお2人と>
そこから飛行機でインディアナポリスに移動しました。
コンクール期間中に困っている時にたくさん助けてくださったアンさんという方がホストをしてくださり、またお会いできてホストもして頂けると聞いて本当に嬉しかったです。
インディアナポリスではコンクールの1位から3位の入賞者が集まり毎日のように本番がありました。病院のロビーコンサートがあったり、リサイタルがあったり、マンシーという隣町に移動してラジオの生放送があったり、子供たちの前で演奏したり、オーケストラとのコンサートなど、とにかく充実した盛りだくさんな10日間でした。
コンサートではお客様が本当に温かく、スタンディングオーベーションを頂きコンサートが終わった後に温かいお言葉をかけて下さる方々がたくさんいらっしゃったことが何よりも嬉しかったです。
他の入賞者のリチャードとルーク、ディレクターのグレンさんとは毎日のように顔を合わせご飯を食べに行ってお話をしたり、パガニーニのカプリス24番を3つのヴァイオリンのために編曲したものを弾いたりと尊敬する方々と心から楽しい時間を過ごすことができました。
<ラフォルジュルネでのコンサートの様子>
また、5月にはラフォルジュルネがあり、パソナ夢オーケストラの皆さんと曽我先生とチャイコフスキーのコンチェルトを演奏させて頂きました。
この曲は中学三年生の時からずっと勉強してきてコンクールやコンサートなどで演奏する機会も多い曲でしたので、このような思い入れ深い曲を温かいお客様に囲まれて弾くことができ、オーケストラの皆さまも曽我先生も温かく迎えてくださり幸せな時間でした。
このようにたくさんの貴重な経験をさせて頂いております。
こうして貴重な機会をたくさん頂いて勉強を続けていられるのは、応援してくださるたくさんの周りの方々が支えてくださったからです。
支えてくださっている方々に少しでも恩返しできるよう、これからも感謝の気持ちを忘れず精進していきたいと思います。