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ニューヨークでのマスタークラスに参加しました(太田糸音さん)8/31

太田 糸音さん/Ms. Shion Ota
(専攻楽器ピアノ/piano)

[ 2019.11.29 ]

学校名:東京音楽大学

ロームミュージックファンデーション奨学生の太田 糸音です。

日頃からあたたかいご支援をいただき、心から感謝しております。

私は今、東京音楽大学の学部3年に在籍しており、高校入学と共に始まった上京生活から4年半が経ち、今の環境にほぼ慣れた中で、また新たな環境で勉強を続けていきたいという思いが日々増しています。

 

<Merkin Concert HallでのRaekallio先生のマスタークラスにて>

 

昨夏はイタリアでの講習会に参加していましたが、今年は8月5日から10日まで、アメリカ・ニューヨークでのClassical Bridge International Music Festivalに参加致しました。

このフェスティバルの中では3回の個人レッスンと1回の公開マスタークラスを受講、日によってはディスカッションやトークセッションもあり、そしてほぼ毎晩先生方によるコンサートも行われました。

 

私は第1希望でもあったMatti Raekallio先生のレッスンを受講し、バッハの組曲とベートーヴェンの後期ソナタ、そしてプロコフィエフの作品を聴いていただきました。

先生が弾いてくださる演奏や仰るアドバイスの中で、特に印象的だったことはフィンガリングの事でした。

トリルや黒鍵から白鍵へのレガートのスライドをいかに美しい音にするか、それならばこのフィンガリングがこの場所では最適だろう…と楽譜を見ていく中で、フィンガリングの改善により音色の幅がさらに増え、10本の指がまるでオーケストラ奏者のように其々が独立し音が絡み合うのを実感しました。

 

<メトロポリタン美術館にて、私が愛してやまない画家グスタフ・クリムトの『メーダ・プリマヴェージの肖像(Portrait of Mäda Primavesi)』の前で>

 

このところ沢山の演奏会のチャンスをいただき、お客様の前で演奏することによって、演奏面や取り組み方で気づく事や本番を通して生まれる様々なアイディアが私にとって大きなエネルギーとなっています。

 

<フェスティバルのファイナルコンサートはSteinway hallで行われました>

 

昨年シャネル・ピグマリオン・デイズシリーズで2018年度アーティストとしてお世話になり、そのご縁から今年もピグマリオンデイズ室内楽シリーズに出演させていただくことになりました。

その他にも学内の同級生とのデュオやトリオ、学外でも同じ奨学生のヴァイオリニストの方とのリサイタルやコンサートでの共演が決まっています。

 

また、私が在籍している大学のピアノ演奏家コース・エクセレンスでは、年度末に自由なプログラムによる約1時間程度の試験が課され、特に昨年のシャネルと併せてレパートリーを幅を広げる事が出来ました。

なお、今年はフルリサイタル形式の演奏会を企画して演奏をする学内試験も控えています。

 

<マンハッタン7番街57丁目、カーネギーホール!>

 

留学を見据えての準備も続けていますが、目前の事のみならず、音楽を深く追求していく日々を大切に、これからも精進して参ります。

今後ともどうぞ宜しくお願い申し上げます。


これからの留学が楽しみになるような経験でしたね。ぜひこれから多くを学べるように引き続き頑張ってください。