2022年度を振り返って(清水 伶さん)4/8
清水 伶さん/Mr. Ryo Shimizu
(専攻楽器フルート/flute)
[ 2023.04.14 ]
ジュネーヴ高等音楽院
ローム ミュージック ファンデーション奨学生の清水伶です。
2022 年度は、長い間目標のひとつしていた日本音楽コンクールでの受賞を達成することができました。
高校生の頃から数えて3度目の挑戦でしたが、中学時代には予選を毎日聴きに行っていたことを考えると実に10年越しでの受賞でした。
RMF の手厚いご支援の中で、集中して準備することができたことが結果に繋がったと感じております。
この先数年、日本国内ではコンクールの肩書きとともに観客の前に出ることとなりますが、私はコンクールの受賞歴によって「見られる目」や、「聴かれる耳」が変わってしまうことがある世の中に窮屈さを感じることがあります。
受賞者演奏会をはじめ演奏の機会をいただくことが増えましたが、常に作曲家と真摯に向き合い続ける姿勢を崩さないように留意してひとつひとつの機会をこなしていきたいです。
さて、5年目となったスイスでの留学生活ですが、今年度も信頼する教授のもとよい勉強ができたと実感しております。
主にヴィブラートや発音など、留学当初から取り組んでいた根本的な奏法の改善が良い方向に実を結び、磨きをかけることができたと思います。
また、11 月にはオーケストラにおいて共演することができ、まさに実践の場でのレッスンのような日々でした。
レッスン室で学んだたくさんの要素が、師匠の実演に触れることで結びついていき、真の意味での理解、吸収ができる貴重な経験を積むことができました。
2023 年度はさらに活動の場を広げ経験値を積み、飛躍できるように真摯に努力を重ねてまいります。