2年ぶりに海外へ(佐山 裕樹さん)10/31
佐山 裕樹さん/Mr. Yuki Sayama
(専攻楽器チェロ/cello)
[ 2022.11.4 ]
桐朋学園大学音楽学部ソリスト・ディプロマコース
ローム ミュージック ファンデーション奨学生の佐山裕樹です。
新型コロナウイルスの流行から2年半が経ちました。
私は桐朋学園大学で日々研鑽に努めておりますが、今年の春からやっと海外のコンクール
そしてマスタークラスを受けに行くことが出来ました。
<マスタークラス レッスンの様子>
初めてとなる国際コンクールはドバイにて挑戦をしました。
国内のコンクールしか受けたことのない自分からしたら曲目の多さに圧倒されましたが、
集中して練習に励み万全の状態でコンクールに臨みました。
結果は思うようにはいきませんでしたが、初めて訪れるドバイという土地、
そして国際コンクールの独特な緊張感、移動の疲労、集中力、
そういったこと全てがどれも新鮮でとても良い経験となりました。
オフ日にはドバイの砂漠に行きラクダに乗ったりと日本では味わうことのできない経験ができ、
自分が今までどれだけ小さな世界で生きてきたのかということを実感しました。
<ドバイ 砂漠の様子>
そしてこの秋には4年ぶり2回目の参加となるドイツのクロンベルク・アカデミーのチェロマスタークラスに参加をしました。
このマスタークラスは現地オーディションを受けて受講できる生徒が決まるというもので
はじめからドキドキでした。
今回も無事にレッスンを受けられることとなりまして、
Prof. Frans Helmersonのレッスンを2回受講しました。
「自分がどういう音を出したいか常に考えて!」「どう感じる?どういうビブラートをかける?」と
常に先々のことを考えるという今の自分にとってとても必要なことを教わることができました。
そしてマスタークラスの他にもフェスティバルとして毎晩コンサートが開かれ、
世界中の有名な演奏家のコンサートを聞くことができました。
このマスタークラス期間中は音楽にどっぷりと浸かり、音楽のことしか考えなかったので
真正面からチェロや音楽と向き合えたように思えます。
<マスタークラス 先生との写真>
最近ではオーケストラ(NHK交響楽団や京都市交響楽団など)にゲスト首席で
呼んでいただく機会が多くなり,ソロとは違った首席としての難しさと日々戦っています。
また高校時代から10年以上通っている桐朋学園も来年の3月で終わりとなり
これから修了リサイタル試験を受けます。
今までの集大成として学んできたことを出し切れるよう
最後の最後までしっかりと準備をしていきたいです。
奨学生として勉強させていただけるのもあと半年となりました。
日々感謝の気持ちを忘れずに音楽と向き合っていきたいと思います。