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より幅広い演奏活動へ(谷 昂登さん)3/31

谷 昂登さん/Mr.Akito Tani
(専攻楽器ピアノ/piano)

[ 2023.04.7 ]

桐朋学園大学

ローム ミュージック ファンデーション奨学生の谷 昂登です。

日頃より多大なるご支援をいただき、心より感謝申し上げます。

3月で桐朋学園大学のソリスト・ディプロマコース1年が終わり、引き続き2年生として在籍し、研鑽を積む予定です。

 

<トッパンホールでのリサイタルの様子>

 

 

2022年度は、ソロリサイタル、オーケストラとの共演、室内楽のコンサートといった幅が広がった年になりました。

 

ソロリサイタルでは、自分の考えや曲と曲の関係性を考えたプログラミングをより緻密に考えることができるようになってきました。

4月の終わりのトッパンホールでのリサイタルでは、ベートーヴェン:ソナタ24番「テレーゼ」、シューマン:幻想曲、リスト:ソナタを組み合わせ、新しいソナタ形式がどういうものなのか、ベートーヴェンのロマン派へ繋がる道筋を示したプログラムを創り、入念に準備を重ねたリサイタルでした。

 

 

そして、6月には高崎芸術劇場で「高崎芸術劇場 T-Shot シリーズvol.7」のCD、DVDの作成をしました。

初めてのCD制作であり、幼い頃からの目標でもあったためとてもかけがえのない時間となりました。

そのプログラムもそれぞれの曲同士の繋がりを考え、自分の今の最大限の表現ができるよう努め、作っていきました。

 

<高崎芸術劇場で収録した初のCDのジャッケット>

 

 

オーケストラとの共演では、小学校6年生から勉強してきたチャイコフスキー:ピアノ協奏曲1番を素晴らしいオーケストラの皆さんと共演することができました。

 

まず8月に霧島音楽祭で国内外でのコンサートマスター、首席の演奏家の皆さんが集まったオーケストラメンバーで今までに感じたことのない響き、アンサンブルの楽しさを感じました。

そして9月には地元北九州で九州交響楽団の定期公演での演奏でした。地元でコンサートにもよく足を運んでいた九州交響楽団との共演が叶い、感慨深いものがありました。

 

 

そして室内楽の共演で特に印象的だったのが3月に長野県で行われた東亮汰さんとのコンサートでした。

前半はデュオでドビュッシー、フランク、後半はフォーレ:ピアノ四重奏1番を演奏しました。

素晴らしい演奏家である東さんとの合わせから、自分にないアイデアをいただきながら音楽を創ることができたり、音楽で対話できることはアンサンブルの醍醐味であり、その経験を自分のソロの演奏に繋げていきたいと思います。

 

<長野県での東さんとの室内楽コンサート>

 

 

そして2023年度は海外にも目を向け、様々な経験を活かしながら精進してまいりたいと思います。