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大学生活とこれから(落合 真子さん)9/30

落合 真子さん/Ms. Mako Ochiai
(専攻楽器ヴァイオリン/violin)

[ 2023.10.6 ]

東京藝術大学

ロームミュージックファンデーション奨学生の落合真子です。
財団の皆様にご支援をしていただくことになり心から感謝申し上げます。

 

<ウィーンにて>

 

 

私が入学した年はパンデミックの影響で世界は混乱し、音楽を取り巻く環境も厳しいものでした。

入学できた喜びも束の間、しばらく大学に足を踏み入れることもできず、不安な日々を過ごしました。

パンデミックも終息を迎え、日常を取り戻し街にも活気が戻り、演奏会が開かれるようになった矢先、あっという間に卒業を迎えることになりました。

 

 

奨学生として学ばせていただいて以来、マスタークラスや留学準備のため海外を訪れたり有意義に過ごさせていただいていますが、特に印象に残っている活動は、指揮の山下一史先生、藝大フィルハーモニーの皆様と共演させていただいた藝大でのコンサートです。

大学生活の集大成としてソリストに選んでいただき、チャイコフスキーのバイオリン協奏曲を演奏しました。

 

パンデミック以降、音楽界においてもたくさんの利益をもたらしたオンライン化ですが、久しく忘れていた刹那に消えゆく音楽を肌で直接感じ、ひと時を共有できる感覚は何にも代えがたい経験になりました。

 

<コンサート終演後 指揮の山下先生、堀先生、漆原先生と>

 

入学当時は、母校でこの様に演奏できる機会をいただけるとは想像できませんでしたし、パンデミックを経験したことで、かえって音楽の存在意義や演奏することの重要性を思索できたことは、これからの大きな支えになると思います。

尊敬する堀先生、漆原先生のご指導を受け、自分なりに頑張ってきたつもりですが、もう少しこの場所で勉強したいと来春から大学院への進学を決めました。

大学院在学中には留学も視野に入れ、現在は実技の他、語学などの習得に努める日々を送っています。

 

奨学生として採用いただき、進路の選択肢を広げるチャンスを与えてくださり感謝の念に堪えません。

限りある時間の中、一瞬一瞬を大切に充実した奨学生生活を過ごしたいと思っています。

 

<大学同期のカルテット・インフィニートのメンバー>